この文章は、まったくもって恋愛とはかけ離れてしまうのだけれど。
今日そっと聞いたお話。
「あ~、あずささん、Tさんのところ、今日キャンセルだから。。。
救急車で運ばれて、入院したから」
とだけ聞いた。
え?、この間まで、すごく元気そうだったのに~おかしいな?
入院てどうしたんだろう。どこが悪いんだろう。
と、いぶかしげにずうっと思っていた。
先日会ったときに、自分で作ったという木彫りのカラスの人形を
見せてくれた。それはとてもひょうきんで、なんだかTさんを彷彿とさせた。
「うまいよ~!、すごくいいよ!Tさん。」と、言った。
少し照れ気味で笑うTさん。まんざらでもなさそうだった。
市役所の人に連れてこられたというTさん、認知症も多少あり施設になじめず、
問題ばかり起こしていた。
「俺はさ~、なんか嫌われてるらしいから。。。」とか言ったりしていた。
しかしある時話をしていたら、私の実家を知っている人だということが分かった。
大昔、私の実家は手広く商売をやっていて、そこそこ地元では有名だった。
「あんた、あの家の娘さんだったんか?」といってくれた。
いまじゃ、私、こんな没落だけれど、、、、。
、、、。。そんな話ができる唯一の人だった。私は心の片隅で実はひそかに
おこがましくも思っていた。この人の世界でたった一人の味方になろうと。
誰も味方にいなくても、
私だけは絶対味方になるんだって。
だから気になって、、会社の人たちはみんな黙っているし。
思い切って管理人さんに尋ねたら
「亡くなったんだよ~」って。
「脳内出血で、脳の太い血管が切れて即死だったみたいよ」って
今日、わかった。
本当に恋愛話じゃあないんだけれど、先週までいるのが当たり前な人が
いなくなるって、
悲しくて悲しくて それは、
実はというと根っこは彼につながっていて、
私はTさんに癒されていたんだということを思い知った。
この人の味方になるとか、御大層なことを考えもしたけれど
本当のところはTさんのことを必要だった人は、私だったのかもしれないと。
必要とされてる肯定感や、承認が欲しいために、私がTさんのこと
必要だったんだよ~~って。
逝ってしまう人たちは、本当にある日突然で。